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所要時間、90分/ひとコマ。1回の受講で読める、わかる!

『時代がなひろめ隊』の講座では、

どんな人でも読みたくなるような、

「かわいいおばけ・幽霊の絵」

「江戸のエンタメ黄表紙本」

「文豪直筆の面白はがき」

…など魅力​たっぷりのテキストで、

読み解きノウハウをお教えします。

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湯本豪一コレクション

『化物』江戸時代刊 より

​風呂桶の化物

キーワードは『はだかにすねげ』。

裸にすね毛2.jpg
イラストは北斎漫画より抜粋

江戸時代の庶民が日記や手紙でのこしたものや、滑稽本など娯楽メディアとして残っている文学作品では現代の文書ではみられないかなが多く使われています。この、現代の感覚では見慣れない、読めない独特のかなを今までは変体仮名と呼びならわしてきました。

でも、カギとなる文字をいくつか知ってさえいれば、比較的短期間で『みみずののたくり』が文字に見えてくるのです。…そうすれば、博物館や美術館で目にするこの国の、先人たちの遺したものがいまよりさらに興味深く、素晴らしいものに見えてくるはずです。

『時代がな』の学びを通じて、日本文化へのより深い学びをともに求めてゆきましょう!

基本理念は『コーパス』ならぬ『体感コーパス』。

変体仮名(っていう呼称が嫌なので以降『時代がな』)のテキストは探せばいろいろあるのですが、受験英語の学参ベストセラー『しけ単』『でる単』みたいな、それぞれの仮名の使用頻度を見据えたメディアがまるでないことも常々痛感しておりましたので、それも含めてわが隊では隊長の個人的な経験にもとづく『体感コーパス』で「よく出る字からおぼえる」ある意味あたりまえの方法を独自にお勧めしております。

​    ↓以下が、まずはお試しでおぼえてほしい『時代がな きほんの七文字』です。

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■さいしょのひと文字「は」の母字、つまりもとになった感じは「者」。「者(もの)」がなんで「は」!?と思った方へ。これは漢文で「我者A也」と書いた文を「われはAなり」と読み下してた習慣から来た字といわれています。ちなみに、現行「は」の母字は「波」ですが、体感出現率としては前者8対後者2くらいで圧倒的に前者優勢。


■ふた文字めは「た」。母字は「多(た)」です。くずしが難しくて向きが逆になっちゃってますが、このような…ろ、の上がなくなって逆向きになったような字があったらそれは「た」と思ってだいたいまちがいありません。ちな現行の「た」の母字は「太」です何となくわかるかな(^▽^)。

■三文字目は「か」。母字は「可(か)」です。「の」の上にチョンがある感じですが最悪ない(か消えてる)場合も(--;)。これも現行の「か=加」に比べて圧倒的にこちらがよく使われます。体感9対1くらい。

 

正直、上の三文字が読めれば劇的に読めるようになります。では続き。

■四文字目は「に」。母字「爾/尓」<または 『耳』の場合も>。現行「に(母字 仁)」より圧倒的にこの二字が優位です。三文字の出現率は体感、6対3対1ぐらいということで、ここではとりあえず優勢なほうをあげています。


■五文字目は「す」。母字は「春」<または 『須』の場合も>。普通に考えて、「す」がなんで春? と思うでしょうが、中国から渡来したころは「シュン」でなく「スン」、そして上代は「ん」が存在しなかったため「す」と読むらしい。こんなもんだと覚えるが吉です。ちな「に」と同じく「す=春:須:寸(現行)」の体感出現率は、6対3対1ぐらい。

…あとひといきです! 

■六文字目は「年」。現行の母字「祢」よりもやや多く使われます。くずしが特徴的なので覚えやすい字です。体感出現比率は5対4程度。

 

いよいよラストスパート!!
■最後、七文字目。母字『介/个』<または 『遣』の場合も>。前者はこれまた今は使用しなかったりこう読まなかったりする字なので、こんなもんだと覚えるしかありません。第二候補でここでは触れていない「遣(けん)」に関しては「春=す」と同じ流れの読みかた。「け=介/个:遣:計(現行)」三文字の出現率は体感、6対3対1ぐらいです。

なお、すべて個人的な体感出現率であり、江戸期のものを中心に読んでいるため、それ以前の上代~中世~近世初期とはやや異なる可能性あり。また、これ以外にも時代がなは多々あります。

あくまで頻出・必須な七文字であることをご了承ください。

↓以下に、実際にイベントで使用したテキストを置いてます。​くずしかたの変遷などもある程度おわかりいただけるかと思います。​無料ですので興味が出てきたみなさんはぜひご活用くださいm(_ _)m。

時代がなの資料を無料進呈

ワークショップで使用したテキストを下のボタンからダウンロードできます♪

かな文字の画像はこちら↓からとりました
基礎 古文書のよみかた 1998/5/1刊

林 英夫 (監修)  柏書房株式会社

名著なのでおすすめ。

ただし惹句「まったくの素人でも読める」
についてはちょっとどうかと思います(;^_^A

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