歌川国芳「流行猫の曲鞠」より抜粋
猫芸人のリフティング(^▽^)「たすきがけ」「たばこのみ」赤の三文字が時代がなです。
「みみずののたくり」 が、
「文字」にみえてくる――。
読めない、と敬遠されがちな
昔の人の手書き文字。
いったいなぜ「読めない」のか、
考えてみたことがありますか?
実は最大の原因のひとつは
「いまは教えていないひらがなの別バージョン」。
戦前までの日本人の書いたものには、
漢字のいわゆる「くずし」とともに、
漢字を母字とした
複数の「ひらがな」が混在しています。
現在のようにひらがなを「一音一文字」で
教えるよう旧文部省がおふれを出したのは、
ちょうど一九〇〇年(明治三十三年)。
時代は下って、ようやく「一音一文字」が
日本人の手書き文字としてしっかり定着したのは、
昭和も戦後になってからです。
それゆえ、戦前までの日本人によって
書かれた、あるいは木版などでひろく
出版された文書を読もうと思うなら、
まずは別字体のひらがなを
読めるようになるのがとても大切です。
なぜ? 異常な識字率の低さ
書店に並んでいる書籍のうち、時代小説をはじめとした歴史に関する本の比率はどれくらいあるのか、考えてみたことがありますか?
小説だけに限ってですが、ある日あるお店で実際に数えてみた棚数中の時代小説の比率は44.4%、約半数に迫る勢い。なのに、 江戸時代の人が読んでいたものを読める人はおよそ0.1%=1000人に一人といわれています。
その大きな要因のひとつは、いまの学校教育では昔の人が実際に読み書きしていた漢字やひらがなの読みかたをほとんど教えないから。このままでは、ほんの二、三世代前のご先祖さまがのこしてくれた文書さえ、身近に読める人が誰もいなくなってしまいかねません。
時代がなひろめ隊は、あなたの「読みたい」を応援します。
左のロゴは「かな」と読みます。もとになる字はそれぞれ「可(か)」と
「奈(な)」。このような文字をスラスラ読めるようになれれば、これまで
以上にわが国固有の文化をより深く、より身近に感じられるようになります。